いつもありがとうございます。
前回の更新から
すっかり季節が変わってしまいました。
寒いですね。
皆様、お変わりございませんか。
アトリエマザーでは
沢山のご依頼とともに
、、、こ専門ならではの
お話しをお伺いさせて頂いて
「なるほど!すごい!、、そうだったんだ!」
などと
声をあげながら
勉強と製作の毎日です。
ありがとうございます。
さて、
その中で
今回は
病院に勤務なさっている助産師のM様の
体験に基ずかれたお話し、、
アトリエマザーの
胎児人形や分娩説明モデルを
ご覧になりながら
お読み下さいね。
赤ちゃん人形のへその緒を165センチにして欲しい、、との
ご依頼をきっかけに
伺ったお話しです。
***子宮には意思がある***
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陣痛がピタッと止まったことに胸騒ぎがした私は、ふっと
「お産で迷った時には子宮に聞け!」との言葉を思い出した
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ここは
とある産科のA病院です。
予定日を10日以上過ぎても、
全く陣痛の兆しがない初妊婦の加藤さんは
分娩誘発に手をつくしましたが
全く痛みがきません。
加藤家の初孫という期待が大きく
焦ってきています。
ご夫婦は
帝王切開にしてほしいと希望されました。
明日で予定日から2週間以上の過産期になるため
翌日、帝王切開をすることになりました。
山本先生は手術室の手洗いをしながら
「これだけ分娩誘発させているのに痛んでこないなんて、珍しいなあ。
羊水量も減ってきているし、予定日から二週間を過ぎると胎盤の働きがおちてくるから、
これ以上はおいとけないし・・・・・」と困惑した様子です。
私も心の中で“全く痛みがこないなんて、なんか妙やなあ“と思いました。
さあ手術が始まりました。
子宮を切開した山本先生は、「あっ」と声を上げて固まっています。
「まさか、こんなことになっているなんて・・・・」
切開した子宮の中の赤ちゃんは、体中にへその緒(臍帯)がグルグルに巻き付き、ヒモで頑丈に縛ってある荷物のようになっています。
羊水は少し濁っていました。
へその緒をほどかれた赤ちゃんは、元気に産声をあげました。
通常、へその緒の長さは50cmほどで、太さは大人の親指くらいです。
それが引っ張られて鉛筆くらいの細さになり、1m50cmに伸びきっていました。
切開部を縫合する山本先生は、
「そうやったんか。そうやったんか」と、独り言のように何度もつぶやいています。
手術は母児ともに無事に終了しました。
一般にお産の始まりは、陣痛が10分毎になった時です。
では、陣痛のスタートスイッチは誰が押すのでしようか。
それは赤ちゃんが押すのです。
子宮の中で成熟したことを示すサインが胎児から出て、へその緒を通り、胎盤を経由して母体に伝わり陣痛が発来します。
こんなへその緒
グルグル巻きで陣痛が来たら、赤ちゃんはどうなっていたでしょう。
スイッチを押さなかったのは理由があったのですね。
子宮は赤ちゃんを守るために陣痛を起こす薬に反応せず、じい~っと耐えていたように思いました。
縫い合わされていく子宮に、私は、胸がジーンと熱くなりました。
**************助産師M様のご講演記録より
自然の摂理、いのちの神秘は
ほんとうにすごい!ですね。
また一段と身の引き締まる思いで制作に励むアトリエマザーです。
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